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 百年書房で刊行した本の紹介です。

明治期の、知られざる「元祖・編集者」評伝 樋口一葉を世に出した男 大橋乙羽

『樋口一葉を世に出した男 大橋乙羽』著◎安藤貞之
定価2200円+税

作家を鼓舞し、育てる。カメラを片手に、記事を書く―。現代的な意味において「日本初の編集者」とも言われる、大橋乙羽の半生を描いた出版人評伝。小説家の道半ばにして編集者へと転身した乙羽はやがて、樋口一葉生前唯一の単行本『通俗書簡文』を手がけることになります。 明治期の出版事情を知る手がかりとなる、資料的価値の高い一冊が完成しました。別刷で人名索引を付属。

80歳、NPO法人現役理事長の「中間報告」 還暦福祉起業

『還暦福祉起業』著◎西澤新治
仕様◎A5判 116ページ
定価1200円+税

生涯現役―。60歳で出合った福祉事業が20年を迎えた節目に制作された書籍。「当事者としての高齢者ではなく、支援する側の高齢者として」(帯文より)。ガッツ溢れる理事長の熱意で、グループホームの入居者さんを笑顔にしてきた、その記録。聞き書きによって4カ月ほどで完成しました。

91歳、ちぎり絵作品集 91歳、ちぎり絵作品集

『和紙を使ったかわいい「ポチ袋」』
仕様◎文庫判 60ページ

50歳を過ぎてから始めたちぎり絵は、カルチャースクールの講師にと請われるほどまで腕達者に。それをポチ袋に貼り付けて周りに配ると、大好評だったそうです。ちぎり絵図案約100種類を紹介した、初めて見るのに何だか懐かしい作品集。作り方も付録しています。

元大学教授の申し送り 元大学教授の申し送り

『道 じじの歩んだ八十五年』
仕様◎四六判 178ページ

「じじの歩んだ~」という緩めのタイトルと、ご夫婦で穏やかに暮らす現在からは想像もつかない過去の「挫折」が記された、85歳の自分史。「孫たちへ」。わずか4文字の帯キャッチコピーは、やがて本書を手に取るお孫さんへの強いメッセージとなるはずです。

風土病とのたたかいの歴史を謳いあげた叙事詩 茶碗の欠片

第33回 中村星湖文学賞受賞
『茶碗の欠片 杉山なか女と地方病(日本住血吸虫病)』著◎橘田活子
定価2200円+税

かつて不治の病と恐れられた地方病(日本住血吸虫病)。1996年に「終息宣言」が出され、いまや患者が集中していた山梨県内でもすっかり知る人が減っている地方病の歴史を、県内在住の詩人女性が壮大な叙事詩として謳いあげました。帯の推薦文は昭和町風土伝承館 杉浦醫院館長・中野良男氏が寄せています。
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95歳のライフワーク、第三弾 続・続 神々の言語学

『続・続 神々の言語学 あなたもアイヌ語使ってます』著◎大出あや子
定価2500円+税

半世紀以上の長きにわたって国語・アイヌ語研究を続けてきた著者による、「神々の言語学」シリーズ第三弾。文字を持たないアイヌ語を、音節ごとに現代日本語と照らし合わせての考察は、時空を超えた言語世界へと誘います。ふだん何気なく使っている、ことばの源を探して―

遺された原稿が、遺志を継いだ者の手で完成しました 鈴木健士遺稿集

『鈴木健士遺稿集』著◎鈴木健士
頒布価格3500円

急逝した音楽プロデューサーの遺稿集は、故人と親しかった人の間で読まれるために作られた限定50部の希少本。広く流布するには躊躇してしまう(?)音楽業界への厳しい提言も散りばめられた、分厚い一冊になりました。故人の立ち上げたNPO法人ミュージックソムリエ協会・現理事長の「本としてまとめておきたい」という思いが、5年越しで実現。

ようこそ、ブナの森へ すーべにあ文庫最新刊 ブナの時間

「ブナの時間 森のガイドのフィールドノート」(すーべにあ文庫6)
仕様◎文庫判 モノクロ52ページ

「人間だって本来、自然の一部です。自然から離れて生活することで見失ってしまったものを、森で取り戻すことができたのだと解釈しています」(あとがきより)。難病(メニエル病、慢性疲労症候群)を宣告されたものの、現在は病から復帰して長野県で森の生態研究・ガイドをする池田雅子が、紙上の森へとご案内します。著者自身の手による、森のスケッチ特製ポストカード付き。すーべにあ文庫最新刊。
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たまご焼きが意匠モチーフ。具だくさんに仕上がりました。 卵 玉子 たまご

『卵 玉子 たまご』
仕様◎ワイド新書判 206ページ

卵1個が高価だった時代から、いまは亡き愛妻の味を懐かしく思い出す現在まで、「たまご」をめぐるエピソードをさみしくもおかしく綴った表題作他、これまで書きためてきたエッセイ・評論・短編小説を収録。元MBS毎日放送アナウンサーとして活躍した著者が、マイクをペンに持ちかえて、軽やかに表現しました。

読む、知る、考える。すーべにあ文庫 はじまりのことば

「はじまりのことば」(すーべにあ文庫5)
仕様◎文庫判 モノクロ52ページ

2018年3月、目黒区で起きた女児虐待死事件。あれからわずか半年ほどで「事件は風化しつつあるのではないか?」とアフターケア相談所ゆずりは所長・高橋亜美氏は危惧します。残された5歳女児のノートと、事件への世間の反応と忘却―。あのとき、わたしたちは何を思ったのか? 事件を忘れないために、小さな本にまとめました。「はじめてはいたくつした」「嘘つき」に続く、ゆずりはシリーズ第三弾。
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原発ガーデン

「原発ガーデン」(すーべにあ文庫4)
仕様◎文庫判 モノクロ52ページ

自身がゲイであり、HIVに罹ったことを公表したイギリスの映画監督は、原発のすぐそばで「最後の作品」ともいうべきガーデニングをはじめた―。「カラヴァッジオ」「ザ・ガーデン」「ブルー」などで知られ、死後20年以上がたった現在でもカルト的な人気を誇る、デレク・ジャーマン(1942-1994)。彼の晩年を追った日本人写真家・奥宮誠次による、静かな写真と文。LGBT、そして原発、現代世界の課題を先取りしたような「早く生まれすぎた芸術家」の姿に目をこらす、すーべにあ文庫第四弾は異色の写真詩集です。英訳付きで本国イギリスでも販売を予定しています(英訳:大村じゅん)。※本書の売り上げの10%は「公益財団法人エイズ予防財団」に寄付されます。
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はじめてはいたくつした

(上左)「はじめてはいたくつした」(すーべにあ文庫1)
仕様◎文庫判 52ページ

児童養護施設に入った少年少女たちは18歳になると施設を出なくてはなりません。その後の彼らをサポートする駆け込み寺、アフターケア相談所「ゆずりは」。その所長である高橋亜美氏が、少女の声なき声を詩集絵本化。「分かりやすく、社会活動を知ってもらう」ことを目的に創刊した、すーべにあ文庫第一弾。
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(上右)「嘘つき」(すーべにあ文庫2)
仕様◎文庫判 52ページ

手売りにもかかわらず大部数を販売、大きな反響を呼んだ前作同様、アフターケア相談所「ゆずりは」所長・高橋亜美氏が代弁して綴った少年の詩。虐待を受ける少年の哀しい嘘を前に、私たち大人はどう対応していけばいいのでしょうか? 読んだ人が考え、いつかどこかで小さな行動にうつしてほしい、すーべにあ文庫第二弾。
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(下)「10年前の君へ 筋ジストロフィーと生きる」(すーべにあ文庫3)
仕様◎文庫判 52ページ

「今日 君は絶望していると思う」という強烈な一文から始まる、すーべにあ文庫第三弾。絶望からどうやって立ち上がるのか、それとも、立ち上がらないのか? 難病と「歌い闘う」小澤綾子さん、初めての著書となる詩集絵本が完成しました。覚悟を決めたとき。あきらめることをあきらめたとき、人はもっと強くなれるのかもしれません。
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※著者の了解をいただいて掲載しています。

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